副業で得た収入は確定申告が必要?
結論から言うと、副業の所得が20万円を超える場合は確定申告が必要です。
基準といたしまして20万円以上ではなく、20万円超(20万1円以上)の場合ですのでしっかりと確認してください。
副業収入が20万円を超えているのに確定申告をしないリスクについて
副業収入が20万円を超えているのに確定申告をしないことには、いくつかの重大なリスクが存在します。日本の税法では、年間20万円以上の副業所得がある場合、確定申告を行う義務があります。これを怠った場合、未申告や脱税と見なされ、さまざまなペナルティや不利益を受ける可能性があります。以下、確定申告を怠った場合の具体的なリスクとその重要性について解説します。
1.延滞税と加算税
確定申告を行わない場合、申告漏れと見なされ、所得税に延滞税や加算税が課されます。延滞税は、期限までに納税を行わなかった場合に課されるもので、納付が遅れれば遅れるほど税額が増加します。一方、加算税は主に「無申告加算税」として課され、これは申告自体を行わなかった場合に加算される税金です。無申告加算税は基本的に、納付すべき税額の10~15%に相当し、悪質と判断された場合は最大20%に引き上げられることがあります。また、申告を故意に怠っていた場合、重加算税と呼ばれる最大35%の加算税が課される可能性もあります。これらのペナルティは、遅れれば遅れるほど負担が増大するため、申告義務を怠るリスクは非常に高くなります。
2.税務署による調査と追徴課税
副業収入が20万円を超えているにもかかわらず確定申告をしない場合、税務署による調査の対象となる可能性があります。税務署は、金融機関や各種事業者から収集した情報や、マイナンバー制度を活用して所得情報を把握しています。そのため、副業収入が継続的に発生しているにもかかわらず申告がない場合、不審な動きとして調査が入ることが考えられます。調査により未申告が発覚した場合、本来の税額に加えて加算税や延滞税が追徴され、総支払額が大幅に増加することになります。さらに、調査が行われる場合には、過去数年分にさかのぼって収入がチェックされるため、過去の未申告分も含めて多額の追徴課税が課される可能性があります。
3.社会的信用の低下と信用調査機関への影響
確定申告の未履行は、社会的信用に影響を及ぼすリスクもあります。特に、税務署による調査が行われた場合、その事実が表面化することで、金融機関や信用調査機関に悪影響を与える可能性があります。これにより、住宅ローンや事業資金の借り入れが困難になったり、クレジットカードの利用が制限されたりするリスクも生じます。また、副業収入が関係する企業との取引や雇用関係においても、未申告が発覚すると信頼を失う可能性があります。
4.刑事責任の可能性
副業収入の未申告が悪質と判断された場合、刑事責任を問われる可能性もあります。故意に申告を怠り、所得隠しや脱税を行ったと見なされた場合、最悪の場合には「脱税罪」に問われ、5年以下の懲役または500万円以下の罰金が科される可能性があります。特に、大規模な所得隠しや複数年にわたる未申告が行われている場合、悪質性が高いと判断されやすく、刑事罰の対象となる可能性が高くなります。これにより、社会的な信用のみならず、日常生活にも多大な支障が生じることになります。
5.保険料や年金負担への影響
確定申告をしないことで、社会保険料や年金の負担にも影響が及ぶ可能性があります。確定申告により所得が把握されることで、住民税や健康保険、国民年金の保険料が適切に計算されるため、これを怠ることで本来支払うべき保険料や年金額に差異が生じることがあります。未申告により収入が過少報告された場合、将来の年金受給額が減少するリスクもあります。
確定申告を行うことの重要性
副業収入が20万円を超える場合、確定申告を行うことは法的義務であり、これに従うことで多くのリスクを回避できます。確定申告を正しく行うことで、延滞税や加算税を回避し、税務署からの調査を避けることができます。また、正確な申告により社会的信用も維持でき、税務上のリスクを最小限に抑えることができます。さらに、確定申告を通じて所得を把握することで、社会保険料や年金の適切な支払いが行われるため、将来の保障も確保できるメリットがあります。
まとめ
副業収入が20万円を超える場合に確定申告を行わないことは、加算税や延滞税、税務署の調査、信用低下、刑事責任、保険料や年金への影響といった多岐にわたるリスクを伴います。確定申告を正しく行うことは法的義務であるだけでなく、将来の社会的信用や財務状況を守るためにも重要です。副業が広がる現代において、自身の責任として確定申告を行い、安心して副業に取り組むための一助としましょう。